header

ALAメールマガジン

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
2007/05/01   ALA通信クラブ 28号   人工軽量骨材(ALA)協会
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

          *フォントは等幅フォントをお使い下さい。
<%name%> 様

○このご案内は、ALA協会の人工軽量骨材に関するメール配信サービスにご了承
いただいている方や、弊協会活動にご理解・ご指導・ご協力を賜っている方々に
 お送りしております。
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

INDEX
  建築分野:  (1)東京ミッドタウン・グランドオープン
         (2)東京倶楽部ビルディングが上棟    
         (3)九段第3合同庁舎・千代田区役所本庁舎が完成
         (4)サピアタワーが完成
         (5)「竹中工務店東京本社新社屋」受賞
  土木分野:  (6)横浜市営地下鉄で軽量コンクリート採用
         (7)防波堤に軽量コンクリート採用
  トピックス: (8)東京競馬場に軽量コンクリート
         (9)軽量コンクリートで環境負荷低減
         (10)軽量コンクリートの自己収縮低減効果に関する文献紹介
         (11)ESCSI紹介
  ライトの散歩:(12)上野近景  
         (13)今日のできごと
  ひとりごと:
  ALAからのご案内:
        
         ========================
 
▲▲▲ 建築分野 ▲▲▲

(1)東京ミッドタウン・グランドオープン
    事業主体:三井不動産(株)他5社
    設計:日建設計他   施工:竹中工務店・大成建設JV他
   既に皆さんご存知だとは思いますが、去る3月30日東京ミッドタウンがグラン
   ドオープンしました。防衛庁跡地の再開発計画として2004年から工事が始まり
   ました。ミッドタウンタワーを中心に事務所・ホテル・住宅・商業施設・美術
   館などの複合施設として6棟の建物からなり、さながら新しい都市のようにな
   っております。軽量コンクリートもミッドタウンタワーやその他2棟のオフィ
   ス・ホテル部分等に50,000立方メートル以上が使用されました。ミッドタウン
   タワーは都内で一番高い建物となり、最上階の軽量コンクリートも都内で一番
   高いところにある軽量コンクリートになります。外観は格子状のデザインで統
   一しており、なんとなく和風なイメージになっています。この辺は六本木ヒル
   ズと対比して見ても面白いかも知れません。とは言っても、まだ行ったことが
   ないので、早く行って見ようと思いますが。
   それにしても、六本木は新国立美術館や六本木ヒルズなどがオープンし、昔の
   六本木界隈とは変わりました。

(2)東京倶楽部ビルディングが上棟
   東京倶楽部と三井不動産が東京(霞が関)で建設を進めている「東京倶楽部ビル
   ディング新築工事」が 3月6日に上棟しました。これから内外の仕上げに入
   り、9月竣工を目指して総力を結集して進めています。新しいビルは、都市再
   生プロジェクトの一環、霞が関三丁目南地区再開発事業として取り組んでいる
   もので、 高機能で寿命の長い建築を目指し、格調・気品が高くさっそうとし
   たデザインとなっています。規模はS一部SRC造地下1階地上14階建て延べ2万
   3078平方メートル、用途は事務所、設計・監理は日本設計、施工は鹿島建設。
   2階以上の床スラブに軽量コンクリート1種が使用されました。

(3)九段第3合同庁舎・千代田区役所本庁舎が完成
   国土交通省関東地方整備局が初めてPFI事業を導入して整備したビルが完成し、
   入居する国の機関や千代田区への引渡し式が2月28日に行われました。国と市
   区町村の庁舎が合築された初のケースで、PFIを導入した区庁舎としても初の
   事例です。建設地は内堀通りに面し、地下鉄九段下駅に近く、オイルダンパー
   や鋼材ダンパーを使った制震構造を採用し災害に強い建物になっております。
   規模はS一部SRC造地下3階地上23階建て延べ6万平方メートル、用途は総務省
   関東総合通信局、財務省会計センター、厚生労働省労働局、千代田区役所等、
   区と国の機関が入居します。 設計は清水建設・佐藤総合計画・鳳コンサルタ
   ントJV、施工は清水建設。2階以上の床スラブに軽量コンクリート1種が使用
   されました。

(4)サピアタワーが完成
   東京駅と周辺の再開発事業「東京ステーションシティ」の第一弾として、35階
   建ての複合ビルが完成し、3月8日に竣工式が行なわれました。「サピア」は
   英語のサピエンス(知恵)が交流する場所を意味する造語であり、制震構造で揺
   れない、壊れない、使い勝手が良い建物になっておりまた、東京駅に隣接して
   日本でも一番利便性が高い建物になっています。規模はS・SRC・RC造地下4階
   地上35階建て述べ7万8409平方メートル、用途はホテル、オフィス、医療法人
   大学のキャンパスなどの教育機関等が入居します。設計・監修はJR東日本建築
   設計事務所、施工は大林組、大成建設JV。2階以上の床スラブに軽量コンクリ
   ート1種が使用されました。

(5)「竹中工務店東京本店新社屋」受賞
   通信クラブ13号で紹介しました表記の物件が第20回村野藤吾賞を受賞しました。
   オフィスビルが受賞したのは第1回表彰についで2例目です。同賞は、日本の
   近代建築界に多大な業績を残した建築家・村野藤吾氏を記念して創設。人々に
   深い感銘を与える建築作品などを毎年1点選定し表彰しています。同建物は環
   境、設備、構造、デザインが一体となった創造的な提案を行っているのが特徴
   です。外装カーテンウォールは軽量骨材の断面を見ることができ、ちりばめら
   れた石灰石の白と軽量骨材の黒とのバランスが調和して落ち着いた趣きを出し
   ています。一度見学に行かれたらどうでしょうか。(場所は地下鉄東西線東陽町
   駅近くです) 
   *外壁の磨き出し面の写真は協会URLの「事例集1」に掲載しています。


▲▲▲ 土木分野 ▲▲▲

(6)横浜市営地下鉄で軽量コンクリート採用
   横浜高速鉄道4号線高田駅構内の高田合流雨水幹線の間詰めに軽量コンクリー
   ト2種(1.65t/立方メートル)が採用されました。雨水幹線は高田駅延長108m
   の上部に平行に配置されており、雨水幹線の間詰めに軽量コンクリートを採用
   し、駅への荷重低減を考慮しています。地下鉄4号線はJR横浜線中山駅からセ
   ンター南、高田駅経由し、東急東横線日吉駅までの約13kmの区間(10駅)をお
   よそ21分で結ぶ市営地下鉄の新しい路線です。
   地下鉄は、10000型という新しい車両であり、都営大江戸線などと同様の小型の
   リニアモーター駆動で運行されます。外観の特徴としては、前面に現在横浜市
   営地下鉄の全車両で使用している「く」の字型の段付き処理を施し陰影をつけ、
   豊かな表情を持たせることで親近感を表現、また尾灯周りをグラフィカルに処
   理することにより先進的で個性的なイメージを創出し横浜の町に更なる躍動感
   を与えています。運行は2008年予定です。

(7)防波堤に軽量コンクリート採用
   横須賀市大津港の防波堤に軽量コンクリートが採用されました。
   この防波堤は、長さ50m、高さ13.7m、底版幅10mのハイブリット1ピースケ
   ーソンであり、大型曳航船や設置費用の削減のため、防波堤本体に軽量コンク
   リート1種(1.85t/立方メートル)が約1,100立方メートル採用されました。
   川崎の鉄鋼所で製作された1ピース軽量ケーソンを横須賀大津港まで曳航し、
   設置後、防波堤の中詰めに絶乾密度4t/立方メートルの重量骨材を充填した工
   法となっています。軽量コンクリートは、耐久性が普通コンクリートと比較し
   て劣るというイメージを持たれている方もおられると思いますが、塩分浸透性、
   中性化、乾燥収縮など普通コンクリートと比較しても遜色のないデータとなっ
   ております。海洋構造物としては、過去に愛知県衣浦港沈埋函や北海道開発局
   湧別漁村工事などでも採用された実績があります。
   詳しい資料につきましては「ALA技術情報・土木編」をご覧下さい。

▲▲▲ トピックス ▲▲▲

(8)東京競馬場スタンド改築工事に軽量コンクリート使用
   同競馬場第3期スタンド改築工事の竣工式が4月11日に行われました。
   2000年6月の第1期工事着工から7年、今回の第3期工事竣工で全体が完成しま
   した。スタンドの嵩上げ、防水押さえ、正入場門、連絡歩道橋等に軽量コンクリ
   ート2種が使用されました。新緑の中を駆け巡るサラブレッドの美しい躍動感の
   ある姿と新装になったスタンドで夢を叶えてみませんか。
    呼び強度21 スランプ18cm 単位容積質量1650kg/立方メートル
    設計・監理:松田平田設計、日本競馬施設
    施工:Ⅰ工区:清水、鹿島、佐藤JV。 施工:Ⅱ工区:竹中、フジタ、飛島JV

(9)軽量コンクリートで環境負荷低減
   軽量コンクリートの熱伝導率は普通コンクリートの約1/2です。このことから、
   普通コンクリートを使用した建物と比較した場合、冷暖房負荷が大幅に小さく
   なります。鉄骨鉄筋コンクリート造14階建て、戸数70戸の建物について試算し
   た結果、普通コンクリートを用いた建物よりも灯油1万7千リットル(供用30
   年)もの省エネになります。また、建設資材は、コンクリート量で17%、鉄筋
   量で11%、鉄骨量で16%(上記モデル建物について比較)節約できます。
   このように軽量コンクリートは環境負荷低減に役立つ材料です。
   詳しい資料については「ALA技術情報・建築編」をご覧ください。

(10)軽量コンクリートの自己収縮低減効果に関する文献紹介
   洋雑誌「ACI MATERIALS JOURNAL」2007年1-2月号に掲載されている「Effect
   of Saturated Lightweight Sand Substitution on Shrinkage in 0.35 w/b
   Concrete」を紹介します。本論文は、これまでALA通信クラブにおいて数回取り
   上げている軽量細骨材混和によるコンクリートの自己収縮低減効果に関する内
   容です。シリカフュームを混和した特殊セメントを使用した水結合材比35%の
   高強度コンクリートを対象としており、普通細骨材の20%を軽量細骨材
   (含水率:13%)に置き換えたコンクリートについて、圧縮強度、塩分浸透性、
   長さ変化を普通細骨材コンクリートと比較しています。その結果、単位容積質
   量、圧縮強度、塩分浸透性への影響はほとんどなく、自己収縮低減効果が得ら
   れることがわかりました。このように海外においても軽量細骨材混和による自
   己収縮低減効果に関する研究が行われており、ALA協会におきましてもこの研究
   に関して積極的に対応していきます。

(11)ESCSIニュース
   世界の人工軽量骨材協会とも呼べるESCSIでは、以下のようにポーラスな
   人工軽量骨材が内包する水分がセメントペーストに自己養生を施すことが報告
   されています。
   http://www.escsi.org/pdfdoc1/4362%20Internal%20Curing.pdf

▲▲▲ ライト(ALA)の散歩 ▲▲▲

(12)上野近景:
   文化財ウオッチング・旧東京音楽学校奏樂堂//日本初の木造様式音楽ホール
   上野公園に在する奏楽堂は東京藝術大学音楽部の施設として、明治23(1890)年
   に建てられました。日本初の木造様式音楽ホールで、ベートーベンの「運命」
   や「第九」など、数多くの日本初演が行なわれました。ホールの天井をカマボ
   コ型にし、客席や床や周囲の壁に藁束を詰めるなど、それまでもない工夫がみ
   られます。舞台正面のパイプオルガンは大正9(1920)年に徳川頼貞がイギリス
   から購入して、学校に寄贈したもので、パイプ数は1,379本で、現在でも世界
   で珍しい空気式アクション機構を持つ、日本最古のコンサート用オルガンです。
   奏樂堂は昭和62(1987)年、台東区によって東京藝術大学構内から現在地に移築
   保存され、昭和63年1月に国の重要文化財に指定されました。年間百数十回の
   クラシックを中心とする演奏会が開かれています。

(13)今日のできごと/5月3日
    1631年 浅草寺が炎上する
    1762年 平賀源内が江戸湯島で物産会を開催する
    1868年 江戸城無血開城。徳川慶喜は水戸に向かう
    1971年 東京・京都・大阪間の郵便が開始される
    1881年 セメント製造会社が設立される(のちの小野田セメント社)
    1882年 東京気象学会が設立される
    1907年 神田裏猿楽町に東京音楽学校が開校される
    1908年 上野動物園で初めて日本猿の人工哺育を開始する
    1909年 ニューヨークとシカゴ間のニュースの無線電信電送に成功する
    1931年 日本空輸が福岡―羽田間の夜間飛行に成功する
    1932年 大阪で初の地下鉄が開通する
    1946年 日本国憲法が施行される
    1960年 浅草寺の雷門が95年ぶりに再建される
    1963年 巨人軍の王貞治が対阪神戦で史上初の1試合4打席連続本塁打を放つ
      (歴史データベースon the Webより抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●ひとりごと/土木学会誌2007年1月号からの思考
 北海道・小樽港北防波堤(1897~1908年に建設)の改修が一昨年から始まっています。
 小樽運河を散策し、北一ガラスで品定めし、裕次郎記念館で若かりし頃を懐かしみ、
 沖合いを望めば防波堤です。記録によれば、混凝土方塊は、一個の容積九三及至一
 二五立方尺、一立方尺の重量一四五封度、その調合割合は容積にて、ポルトランド
 セメント一・砂二・小砂利(徑五分―八分)二・碎石(徑一寸2分)二・割栗石
 (徑四寸)全積量の五分の一・淡水適量。製造方心得によりますと、混凝土の厚さ
 六寸に達するときは大蛸を持ち揚げ搗固めを始むべし斯の如くすること凡そ十五分
 間にして水の表面に滲出するに及び小蛸を以て更に隅々を固め搗固を了すべし。時
 は流れておりますが往時のテストピースは今も養生管理されております。高流動コ
 ンクリートとは味が違うものを思い出したものです。(参考文献:セメント工業)
 
  ***********************************  

●ALA協会からのご案内
 土木学会論文集E Vol.63,No.1に「人工軽量骨材のアルカリシリカ反応性とASR
 判定試験方法の提案」が掲載されました。人工軽量骨材アルカリシリカ反応性に関
 する研究結果の取りまとめ、新しい軽量骨材に対するASR判定試験方法に関する内容
 が示されております。ご希望の方は当協会までご連絡下さい。

  “”“”“ ALAの生産・出荷/平成18年度 ”“”“” 

        G(粗骨材) S(細骨材)  合計   (単位:立方メートル)
    生産量  310,779   17,164  327,943
    出荷量  298,046   13,661  311,706
  用途別出荷構成  生コンクリート      73.2 % 
           プレキャストコンクリート 20.0
           その他           6.8
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~


●軽量コンクリートに関する技術資料を発行しております。 
 ご希望の方は、http://suites.is-assoc.co.jp/~ala/ をクリックし、開きましたら
 垂れ幕の「活動内容」をクリックして、技術資料インデックスをご確認ください。
 ご希望の方にはお送りします。E-mail:ala@chive.ocn.ne.jpにてお知らせ下さい。

●人工軽量骨材と人工軽量骨材コンクリートに関する話題を提供し、皆様方に選択肢
 の一つの材料としてALAを加えていただきますように、活動を進めてまいります。

★ALA協会員社(URL)
 宇部興産株式会社      http://www.ube.co.jp
 住友大阪セメント株式会社  http://www.soc.co.jp
 太平洋マテリアル株式会社  http://www.taiheiyo-m.co.jp
 日本メサライト工業株式会社 http://www.mitsui-kinzoku.co.jp/group/mesalite/
 
◎本通信クラブの配信停止をご希望の場合や、ALA協会に対するお問合せ・ご意見
 等はこちらに連絡下さい。
 E-mail: ala@chive.ocn.ne.jp

                     
◇◇**********************************◇◇
            
人工軽量骨材(ALA)協会
       東京都台東区上野1丁目12番地2号 亀田ビル3F
       TEL/FAX 03-3837-0445 〒110-0005
       http://www3.ocn.ne.jp/~ala/
       E-mail: ala@chive.ocn.ne.jp

       ARTIFICIAL LIGHT-WEIGHT AGGREGATE ASSOCIATION
-バックナンバーリストへ戻る-

ALA CONCRETE